神の御言葉が私の力

2019年12月18日

私は子どものころから家族にならって主イエスを信じ、よく聖書を読んで礼拝に参加しました。結婚後は主イエスの福音を義母に伝え、それから義母は何かあっても以前のように腹を立てたり、気まぐれに振る舞ったりすることがなくなりました。家族関係が全体的によくなり始めたのです。自分の母親に起きた変化を見て、夫も2015年に主を信じ始め、毎週私と一緒に教会へ行きました。主の福音を受け入れた私たち一家は平和そのものでしたが、私にはそれが主のお恵みだとわかっていました。そして心の底から主に感謝したのです。

2012年2月のある日、私が働いていたところ、女性の顧客が私を見るなりとても興奮し、脇に引っ張ってこう言いました。

「あなた、私の友だちと本当に似てるわ。彼女に紹介したいんだけどかまわない? 彼女はカナダに来たばかりで知り合いがほとんどいないの。だから時間があれば彼女と会って、仲良くしてあげてくれないかしら」

私はこれを聞いてすっかり驚き、こんなことがあるのかしら、この人の友だちは本当に私とよく似ているのかしらと考えました。しかし、すべての物事には主の慈悲深い御心があること、愛情をもって他人を助けるのも主の教えの一つであることを思い出し、彼女のお願いを聞くことにしました。数日後、私は彼女の友人である暁晗(シャオハン)と会いましたが、私ととてもよく似ているというのは本当でした。私たちを見た人から双子ですかと訊かれたくらいです。私たちの外見がこれほどよく似ているからなのか、あるいは物事の裏に主の采配があるからなのかはわかりませんが、私は彼女を見てすぐさま親近感を強く覚えました。数回会っただけで、何でも話し合える姉妹のようになったのです。中でも私を一番驚かせたのは、シャオハンを通じて終わりの日に再臨された主イエスの福音を聞いたことでした。

ある日、シャオハンは私を自分の叔母さんの家に連れて行き、そこで叔母さんが全能神の御国の福音を私たちに伝えてくれました。終わりの日に神が発せられた御言葉を私たちに読ませ、アダムとエバをお作りになった神の御心、ノアに箱船を作るよう命じられた際の神のお考えと御旨、ノアの時代の人々を滅ぼされた際に神が感じられた心の痛みなどを交わってくれたのです。そして、これらの奥義はすべて終わりの日の神の御言葉の中で明かされており、そうでなければ誰にも理解できないと言いました。私は叔母さんの言うことを信じました。神がなさる一つひとつのことの裏にあるお考えは、神ご自身にしか説明できないからです。神が自らおいでになって語り、働かれたのでなければ、他に誰が神のお考えと御旨を完全に説明できるでしょう。私は神の御言葉に深く引き込まれ、終わりの日における全能神の働きを真剣に調べることにしました。それを考察していたあいだ、聖書を読んでも理解できない問題がいくつもあったので、それらについて尋ねたところ、シャオハンの叔母さんは全能神の御言葉を基に答えてくれました。その答えは完璧そのもので、私にとってもわかりやすく理解できるものでした。神の御言葉を読めば読むほど心の中の混乱が徐々に解消されていき、全能神は終わりの日に御言葉を通じて裁きの働きをなさり、それによって「さばきが神の家から始められる時がきた(ペテロの第一の手紙4:17)という聖書の預言が成就されるのだと理解できるようになりました。神の働きのこの段階は、主イエスの働きを発展させて深めるものであり、人類を清めて救う、終わりの日における神の働きの最終段階なのです。しばらく考察したあと、私は全能神が再臨された主イエスでいらっしゃることを確信するようになりました。そうして終わりの日の全能神の働きを喜んで受け入れるとともに、兄弟姉妹との集会に参加し始めました。

それから3ヶ月を少し過ぎたある日の朝、私がいつものように他の姉妹と集まっていたところ、携帯電話が突然鳴りだしました。画面を見ると、誰かが私のアイフォンを使って居場所を突き止めようとしているという通知が目に入りました。私はとても驚き、何が起きているのかわかりませんでしたが、直後に夫がWeChatで「どこにいるんだ」というメッセージを送ってきました。私はそのメッセージを見て少しためらいました。1ヶ月ほど前、教会の礼拝を終えて帰宅した夫から、牧師が全能神教会についていろいろ否定的なことを言っていた、東方閃電の連中に気をつけて接触しないよう信者に注意していた、などと聞かされたことを思い出したのです。このとき、夫が牧師や長老に惑わされてしまうのではないか、彼らの噂のせいで全能神教会に反感を抱くのではないかと、私は不安になりました。自分が真理をもっと理解し、終わりの日の神の働きをはっきり証しできるようになってから夫に福音を伝えようと思っていたので、全能神教会の姉妹との集会について夫に話す気にはまったくなれませんでした。私はその思いを胸に、「職場に向かうところよ」と返信しました。しかし、このことについて再び考えると、何かがおかしいような気がしました。

「あの人がこんな時間にメッセージを送ることなんてない。今日はどうして、私がどこにいるかを突然訊いてきたんだろう。いったいどういうことかしら」

その夜、仕事を終えて帰宅したところ、夫がベッドに腰かけながら怖い顔で睨んできました。家の中に隠してあった神の御言葉の本を見つけたらしく、それが机の上に置かれています。それを見た私はすっかり怯みましたが、夫は私に考える余裕すら与えず、こう問い詰めました。

「いつから全能神を信じ始めた? ネット上には全能神教会に関する否定的な記事が山ほどあるが、お前はそれを知らなかったのか? 今日、お前は俺に嘘をついた。今朝、職場になんて向かっていなかっただろう。どこにいたんだ?」

私はいささか腹が立ってこう言い返しました。

「じゃあ、今日私の携帯電話が鳴ったのは、あなたが私の居場所を突き止めようとしていたのね!」

すると夫は言いました。

「今朝の休憩中、お前がどこにいるかと思って居場所を調べたら、言っていた場所にいないことがわかった」

そこで口調を柔らかくして、こう続けます。

「全能神の信者の間では男女の線引きが曖昧だと、中国政府はネット上で言っていた。そのうえ、他にもありとあらゆる否定的な話が出回っている。頼むから、連中ともう接触しないでくれないか。教会の礼拝に出かけるだけにしてくれ。そのほうがずっといいはずだ。俺も毎週一緒に行くから。どうして連中と関わったりしているんだ」

夫は言い終えるとインターネットを立ち上げ、全能神教会に関する否定的な情報を山ほど見つけて私に読ませました。それら根拠のない噂を読んだ私は、怒りも露わに言いました。

「この人たちは全能神教会と接触したことがまったくない。どうして全能神教会についてべらべらしゃべっているの? どれも根拠はまったくないし、噂に過ぎないわ。嘘と噂ばかりで、少しも信用できない。ここ数ヶ月、私は全能神教会の兄弟姉妹と付き合ってきたけれど、服装は質素で上品だし、言動も立派よ。兄弟と姉妹のあいだにははっきりした一線が引かれているし、接し方にも原則がある。共産党政府や牧師や長老が広めている噂とはまったく違うわ。全能神が神の国の時代に向けて発せられた行政命令ははっきりこう述べている。

人の性質は堕落している。その上、人はさまざまな感情を持っている。そこで神に仕える時、男女が二人一緒に働くことは絶対に禁止される。誰でもそうしていることが見つかった者は除名され、これに例外はなく、誰も免除されない(『神の出現と働き』「神の国の時代に神に選ばれた人々が従わなければならない行政命令十項目」〔『言葉』第1巻〕)

神は聖く義でいらっしゃり、単なる淫らな振る舞いでもお嫌いになる。だからご自身の選民に向けて厳しい行政命令を発せられ、それに反した者は教会から追放されるの。全能神教会の兄弟姉妹は神の行政命令を固く守っているし、誰一人それに反しようとしない。私はこの目でそれを見たし、経験だってしたわ。全能神教会では男女の線引きが曖昧だという、共産党政府や牧師や長老が広めている噂は、嘘と中傷以外の何物でもないわ!」

しかし、私がなんと言おうと夫はまったく耳を貸さず、兄弟姉妹との集会にこれ以上出席してはいけないと言い張りました。聞く耳を持たないその態度を見て、私はいささか否定的な気持ちになり始めました。この異国の地で自分に近い人は夫しかいないし、喧嘩したくはなかったからです。そのうえ、夫が中国にいる私の家族と牧師に連絡するのではないかと不安でした。そうすれば問題の種が増えるだけです。そこで、集会に行ってはいけないという夫の主張に同意しましたが、自宅で神の御言葉を読み続けたいと言いました。夫はうなずいてくれました。かくして、嵐はしばらくのあいだ収まったのです。

家でひとり神の御言葉を読むようになってから、自分には理解できないことが数多く現われました。そこで夫が仕事に出かけているとき、私は自分の携帯電話で姉妹に連絡をとったのですが、そうして姉妹たちとの集会を続けられたのです。夫から集会に行くのを止められたいきさつを話したところ、姉妹のひとりが神の御言葉の一節を読んでくれました。

神が人々に対して行う働きのあらゆる段階で、物事があたかも人の手配で生まれたかのようであり、あるいは人の干渉から生まれたかのようであり、外面的には人々の間の相互作用のように見えるかもしれないが、舞台裏では、働きのあらゆる段階、起こるすべてのことは、神の面前でサタンが作った賭けの対象であり、人々は、神に対する証しにしっかりと立つことが要求される。ヨブが試練に会った時のことを例にとってみよう。秘かにサタンは神と賭けをしており、ヨブに起こったことは人間の行為であり、人間による干渉であった。神があなた方に対して行うすべての段階の背後にはサタンと神との賭けがある――その背後にはすべて戦いがある。… 神とサタンが霊的領域で戦う時、あなたは神に満足してもらうためにどうすべきか、どのように固く証しに立つべきだろうか。あなたは自分に起こることのすべては大いなる試練であり、その試練の時に神があなたの証しを必要とすることを知るべきである(『神の出現と働き』「神を愛することだけが本当に神を信じることである」〔『言葉』第1巻〕)

そして姉妹はこう交わってくれました。

「全能神を受け入れた直後にこのようなことに遭遇すると、表面上は自分の家族が道を塞ぎ、集会に行くのを止めているように見えますが、神の御言葉を通じてそれを見れば、その裏にはサタンの妨害があります。これは霊の戦いなのです。神は私たちを救おうとなさっていますが、サタンはそうたやすく諦めるつもりはないので、神のあとをつけて私たちの邪魔をし、周囲の人を使って私たちが神の御前に出るのを妨げます。サタンの目標は、私たちと神の正常な関係を壊し、私たちが神から離れて裏切るよう否定的かつ弱気にさせ、最後はおのれの支配下に連れ戻して、神に救っていただく機会を失わせることです。ゆえに私たちは識別力を身につけ、神の御言葉にしたがって物事を見、サタンの策略を見抜き、もっと祈って神にすがり、神に対する真の信仰をもたなければなりません。そうすれば自分の信仰を通じて神の御業を見ることができます」

神の御言葉と姉妹の交わりを聞いて、このような考えが浮かびました。

「夫が神を信じて神に従う私の道を塞いでいるのは、サタンが夫を使って私の邪魔をし、私に神を裏切らせるためなのね。ヨブが経験した試練とまさに同じだわ。サタンはあの手この手でヨブを試そうとした。ヨブが莫大な富と牛と羊の群れを失い、恐ろしい腫れ物に覆われるようにしたうえ、友人を使ってヨブを妨げ攻撃した。妻をも使ってヨブを試し、神を捨てさせようとしたのよ。サタンは傲慢にも、神に対するヨブの信仰を滅ぼし、彼が神を拒んで捨てるように試みた。サタンは本当に邪悪で卑劣だわ」

このように考えていると心の中がサタンへの嫌悪で一杯になりましたが、そのときこう思いました。

「サタンは必死になってヨブを迫害したけれど、神のお許しを得ずにヨブの命を奪おうとはしなかった。それはつまり、私がいま経験していることも神の御手の中にあるという意味じゃないの? 心を込めて神を仰ぎ、神にすがる限り、神はきっと私を導き、サタンの誘惑に勝利させてくださるはずだわ」

その考えは神へのさらなる信仰を私にもたらしました。そして私は、携帯電話を使ってこれからも姉妹たちと連絡をとりあい、集会への参加と交わりを続けようと決意しました。

ある日の夜、私は携帯電話をテーブルに置きましたが、夫がそれを手にして中身を調べようとは思いもしませんでした。夫は姉妹とのチャットの記録を見て、怒りを剥き出してこう言いました。

「お前はまだ連中と連絡し合っているし、1度に2時間もチャットしているな」

それから夫はネット上に流れている否定的なプロパガンダをさらにまくし立て、様々な手段で私の監視を始めました。携帯電話で姉妹と連絡を取り合うことももうできません。このようにして、私はまたしても教会生活を失い、姉妹から何の助けも得られなくなりました。その後、夫はネット上で見つけた噂話を日々私に送り始め、私に嫌がらせをしたり、兄弟姉妹との連絡を阻んだりもしました。夫の圧迫と妨害に直面した私はすっかり惨めな気持ちになり、再び弱気にならずにいられませんでした。そしてこう考えました。

「私が全能神を信じるのを、夫はどうしてこんなに反対するのかしら。私は神を信じたいだけなのに、なぜこんなに難しいの。これから私の生活はこのようになってしまうのかしら」

その考えに、私は涙をこらえることがどうしてもできませんでした。ひときわ強い孤独と無力を感じたのです。ここからどこに行けばいいのかわかりません。そう思って何度泣いたかわからないほどです。苦痛の中、私は神に祈ることしかできませんでした。

「神よ! 夫の束縛に直面して何をすべきか、これをどう乗り切るべきかわかりません。しかしどんな状況でも、そこにはあなたの慈悲深い御心が含まれていると私は信じております。どうか私をお導きになり、これを乗り切る信仰をお与えください」

祈り終えたあと、不思議なことに神の御言葉の2節を姉妹から受信しました。

サタンは神と戦い、また神をつけ回しています。サタンの目的は神が行いたい業をすべて粉砕し、神が求める人間を占有して支配し、完全に消滅させることです。もしこのような人々が消滅させられないならば、彼らはサタンのものとなってサタンに用いられます。これがサタンの目的です(『神を知ることについて』「唯一無二の神自身 IV.」〔『言葉』第2巻〕)

あなたは自分の内にわたしの勇気を持たなければならない。そして、未信者の親戚に直面するときは、原則を持たなければならない。しかしわたしのために、あなたはどんな暗闇の勢力にも屈してはならない。完全な道を歩むためにわたしの知恵に頼りなさい。サタンの陰謀に支配させてはならない。わたしの前にあなたの心を置くことに全力を尽くしなさい。そうすればわたしはあなたを慰め、あなたの心の中に平安と幸福を与える(『神の出現と働き』「キリストの初めの言葉、第十章」〔『言葉』第1巻〕)

神の御言葉をじっくり考えることで、私はサタンの悪意に対する識別力をいくらか得ました。神が人類を救うべく働きをなさる一方、サタンは知恵を振り絞って神の働きを滅ぼし、人を巡って神と争います。そのため、ありとあらゆる噂をネット上で広め、人を惑わし騙そうとしているのです。また、サタンは家族を使って私たちの邪魔をし、嫌がらせをすることで、私たちが神の御前に出て救いを得られないようにしています。夫は真実を知らないせいでサタンが広めた噂に目を塞がれ、惑わされてしまいましたが、私の信仰を頑なに妨げていたのはそれが唯一の理由です。そのうえ、サタンは私の弱さに乗じ、私を束縛して害を与えました。私の致命的な弱点が感情であることを知っていたので、夫に対する気持ちを通じて私を攻撃するとともに、私の肉への執着と、家族の調和を守る願望を利用して、神に従うことを私に諦めさせ、そうして真の道を捨てて神の救いの機会を失わせようとしたのです。サタンは本当に卑劣です。それと同時に、神が御言葉によって私を慰め、サタンの闇の勢力に屈しないよう励ましてくださるのを感じました。また、神は実践の道も私に授けられていました。神は「完全な道を歩むためにわたしの知恵に頼りなさい」とおっしゃいました。このような環境の中、私はどのように神と協力し、知恵を使って集会に参加できるでしょうか。振り返ると、前回夫は携帯電話を使って私を追跡したので、もう姉妹の自宅に行って集会を開くことはできません。そのうえ、自分の携帯電話を使って彼女と連絡をとることもできませんが、ショッピングモールの休憩スペースでなら彼女と会うことができます。夫に再び問い詰められたら、買い物に出かけていたと言えばいいのです。こうして神のお導きのもと、私は再び彼女と会うことができました。私の苦境を理解した彼女は神の御言葉について交わるとともに、私を慰め励ましてくれました。真理を理解したあと、私の否定的な気持ちはすぐに消え去りました。

ある日、仕事から帰宅した私は神の御言葉を読みたくなりました。しかし、いつも本をしまっている引き出しやキャビネットを全部残らず探しましたが、どこにも本がありません。私はものすごく不安になってこう考えました。

「なんてこと。夫が私の本を捨てたに違いないわ。本当に注意深い人だから、私が見つけられるようなゴミ箱には絶対捨てていないはず。あの人の職場で捨てられたら、絶対に見つけられない」

そう考えると惨めな気持ちになり、どうしてよいかわかりませんでした。

数日後、夫と一緒に免許の更新に出かけたところ、そこである姉妹の姿を目にしたので、神の御言葉の本がなくなったことをこっそり伝えました。すると彼女は、もっと祈って神にすがり、もう一度徹底的に探しなさいと言ってくれました。神は万物を司って支配なさるのだから、あなたのご主人がそれを捨てたかどうかは神の御手の中にあり、無闇に想像力を働かせて結論を急ぐべきではないというのです。帰宅後、そのことについて別の姉妹にメッセージを送ったところ、同じ答えが返ってきました。2人の別の姉妹から同じ交わりを受け取った私は、この裏には神の善意があるはずだと信じました。神はこの姉妹たちをお使いになって私に気づかせようとされているのでしょうか。そのとき、神の御言葉の一節が頭に浮かびました。

全能神は万物とすべての事象の上に君臨している。我々の心がいかなる時も神を敬い、我々が霊において成長し、神と交わる限り、神は我々が求めるすべてのことを示し、神の旨が必ず我々に明らかにされるはずだ。そうすれば我々の心は喜びと平安を得、完全な明晰さによって安定するだろう(『神の出現と働き』「キリストの初めの言葉、第七章」〔『言葉』第1巻〕)

神の御言葉から、人がすがって助けを得られるよう、神はいつもそこにいらっしゃることがわかりました。困難に見舞われ逃れられなくても、心の底から神に呼び求める限り、神は私たちを啓いて導き、困難を乗り切る手助けをしてくださいます。神の御言葉による啓きと導きのおかげで、神に対する私の信仰は再び強まり、実践の道を取り戻しました。また神の御言葉の本がなくなった件について言えば、自分の努力に頼ったところで絶対に見つけられないこともわかりました。神は全能でいらっしゃるので、神にすがり、神を仰ぎ、実践的な形で神に協力してそれを探し求めれば、神はきっと私をお導きになり、助けてくださるはずだと信じたのです。そこで私は神の御前に出て心から祈りました。

「神よ! 私はあなたの御言葉の本を見つけられないでいます。最初は自分の観念と想像に頼って何があったのかを推測し、自分の衝動にしたがって反応するばかりでした。私はあなたを一番上に置いておらず、何事もあなたの支配下にあることに気づいていませんでした。いま、私はあなたを仰ぎ、この件をあなたに委ね、それからあなたと協力してもう一度探したいと思います。その本を見つけられようと見つけられまいと、それはあなたのお許しを得て起きることです。どうかお導きをお願いいたします」

祈り終えたあと、私は靴をしまっている物置部屋に行こうと突然思いました。ひざまずいて靴を拾い上げたところ白いバッグを偶然見つけたのですが、驚いたことに、とてもはっきりしたひらめきが突如頭に浮かびました。神の御言葉の本はこのバッグの中だ。それを手にして中を見たところ、まさにその通りでした。私は驚きと喜びを同時に感じ、「神よ、感謝します! 神よ、感謝します!」と叫ばずにはいられませんでした。そのとき初めて、神が私を導いてこの本を見つけられるようにしてくださったことがわかりました。何事も神の支配下にあること、神が人の考えや思いをも采配なさること、神にすがって神を仰げば何一つ不可能ではないことを、まさに目の当たりにしたのです。私はすぐさまその本を寝室に持ち帰り、引き出しの中に注意深くしまいました。その夜、帰宅した夫は、物置部屋に隠しておいた本を私が見つけたことを突き止め、渡すように言いました。しかし今回、私は神にすがり、自信と強さをお与えくださいとお願いして、夫にこれ以上譲歩するのを拒んだのです。私の決意を見た夫は、それから何も言いませんでした。

その後、説教を聞けるようにとあの姉妹が私に携帯電話をくれましたが、そこには神の御言葉も多数ダウンロードされていました。おかげで集会に参加してデボーションを行なうのが楽になりました。ところが別のバッグを使ったときにその携帯電話をうっかり家に忘れてしまい、私が再び集会に参加したことを夫に突き止められたのです。夫は私にメッセージを送り、「どうしていまだに連中と付き合っているんだ。こっそり集会に行っているのはなぜなんだ」と問い詰めました。そのメッセージを見た私は怒りと不安を同時に覚えましたが、そこで過去の経験を振り返り、夫が私の前に立ち塞がったり圧迫したりするたび、自分がいつも譲歩して退くか、否定的かつ弱気になったことや、自分に一番欠けているのが神にすがってその証しをする能力だということを思い出しました。今度こそサタンに屈するわけにはいきません。神にすがり、神を仰ぎ、信仰を通じてサタンに打ち勝ち神の証しを立てよう。私は神様の御言葉を思い浮かべました。

「それがどこであれ、いつであれ、またどんなに状況が不利であれ、あなたの心でわたしを見上げるなら、わたしはあなたにはっきりと示し、わたしの心はあなたに現される。このようにして、あなたは前に延びる道を走り抜き、自分の道を見失うことは決してないだろう」(『神の出現と働き』「キリストの初めの言葉、第十三章」〔『言葉』第1巻〕)

そして神に祈りました。

「神よ! いまあなたは私をお選びになり、あなたの足跡に従うことをお許しになりました。全力で追求せず、サタンの勢力にひれ伏せば、私は救いの機会を失うでしょう。ああ神よ、私のいまの困難をあなたに委ねたいと思います。夫が全能神に対する私の信仰について、家族や牧師に話したとしても、あるいは他にどんなことをしようとも、私はあなたに服従します。今度こそあなたにすがってあなたの証しを立て、サタンに恥をかかせてやります」

祈り終えたあと、私の心は徐々に落ち着いてきました。そして携帯電話を手にすると、夫に返信しました。

「そうよ、私はまた集会に参加している。明日の夜、落ち着いてこの件をしっかり話し合いましょう」

送信したあともまだ、自分が精錬されているように感じました。真理を真剣に追い求めようとするたび、邪魔されるのはなぜでしょう。すると、姉妹たちが何度も交わってくれたヨブの経験が頭に浮かびました。また、神がおっしゃった次の御言葉も思い出しました。

ヨブが試練に遭っていた時、神は何をしていただろうか。神はその様子を観察し、試練の結果がどうなるかを待っていた。観察し、待っている間、神はどう感じただろうか。勿論、悲しみに打ちひしがれた(『神を知ることについて』「神の働き、神の性質、そして神自身 II.」〔『言葉』第2巻〕)

私は神の御言葉をじっくり考え、ヨブの経験に思いを巡らせました。ヨブは生涯にわたって神を畏れて悪を避けましたが、神がヨブを得られることにサタンは満足せず、彼を何度も試しました。しかしサタンがヨブを試しているあいだ、神はすべてを見守っておられ、サタンに厳しい制約を課しました。サタンはヨブの命を奪うことができず、かくしてヨブの安全は保証されたのです。神が人を大事になさること、私たちが苦しむのをお望みにならないこと、私たちがサタンの支配下に陥ってサタンに害を受けるのをご覧になりたくないことがわかりました。加えて、サタンがヨブを試すのをお許しになったことには、神の慈悲深い御心がありました。神はヨブから証しを得て、ご自身に対するヨブの信仰と服従を完全にすることを望まれたのです。それはまさに私が置かれた状況ではないでしょうか。サタンは何度も私を試みましたが、神は決して私のもとをお離れにならず、いままで私を導いてくださいました。私がいのちの成長を遂げ、神の証しを立ててサタンに恥をかかせることを望まれて、神はそれらの状況を整えられたのです。かくしてそのとき、神の証しを立ててサタンに恥をかかせるべく戦わなければならないことがわかりました。私は神へのさらなる信仰を再び感じるとともに、神が采配されたことに服従し、神の側に立ち、二度とサタンに譲歩しないことを決意しました。

翌日の夜、私が仕事から戻ったところ、夫はすでに帰宅して私を待っていました。私が腰を下ろすと、夫は「全能神への信仰を捨てることはできるか」と訊き、ネット上で見た全能神教会に関するありとあらゆる否定的なプロパガンダを話し始めました。私はこう答えました。

「いいえ、捨てるなんてできないわ。全能神教会について、あなたはいったい何を知っているの? あなたがネット上で見たのは、どれも全能神教会を中傷してその名誉を毀損し、断罪しようとする、中国共産党政府がでっち上げた噂に過ぎないわ。何一つ真実じゃない。中国共産党は無神論政党で、特に真理と神を嫌っている。だから、全力を尽くしてありとあらゆる噂をでっち上げ、それを広めて人々を騙そうとしているのよ。人を惑わして神に抵抗させ、最後は自分たちもろとも滅ぼされるようにするという無駄な望みを抱いているわ。それが中国共産党政府の邪悪な意図なの。でも、私は神を信じることで何も間違ったことはしていないし、あなたをがっかりさせることを言ったこともない。私の信仰の道は人生における正しい道だし、それを歩み続けようと決めたの。私は十分考えたわ。そして、あなたが牧師や説教師を呼んできて、説教を通じて私を断罪させ、教会から追放させたって構わないと決心したの。私の両親を呼んで私を叱ってもらい、圧迫させたっていいわ。でも、あなたが何をしようと私の心は変わらないから。もう終わりの日の神の働きを受け入れたし、神の御言葉を読み、神が用意なさった状況を経験することで、全能神こそ再臨された主イエスだって確信したのよ。何があろうと、私は自分の選択に従うわ」

すると夫はこう言いました。

「自分が主を裏切っていることにお前は気づいているんだな。主はお前に多くの恵みを与えてくださった。どうして主を裏切れるんだ」

私は答えました。

「全能神を信じるのは主を裏切ることじゃないわ。それは小羊の足跡に従うことなの。全能神と主イエスは同じ神でいらっしゃるからよ。主イエスがもう戻られたという知らせを聞いたとき、それを調べるべきだと知ってその後受け入れたのは、まさに私が主イエスのお恵みを数多く享受してきたからだわ。主イエスはいま肉においてお戻りになり、新しい御言葉を発せられるとともに、神の働きと御心にまつわるすべてのことを説明していらっしゃる。私は神のお声を聞いたんだから、よりいっそう懸命に追求し、集会にもっと参加して、私に対する神の愛に報いなければならないの」

やがて、夫はこう言いました。

「わかった、もういい! 好きなようにしろ! 俺は牧師にこのことを話して、教会に戻るよう説得してもらうつもりだった。それに、お前のご両親も呼ぶつもりだったが、動揺のあまり身体を壊さないかと心配になったんだ。これからはお前の好きなことを信じればいい。俺はもう口出ししない」

全能神への信仰をこれ以上邪魔しないと夫が言うのを聞いて、私は高揚しました。これが神のお導きであり、夫の心と考えも神の御手の中にあることはわかっていました。夫がこのような言葉を発したのは、ひとえに神の支配のためでした。神が私のために道を開いてくださったのです。私はこの経験を通じて、神が私の心を望まれていること、心から神にすがって神を仰ぎ、神に満足していただくためにすべてをなげうつとき、神の御業を目の当たりにすること、そして神はいつも無言でそこにいらっしゃり、私を導き助けてくださったことがわかりました。そして神の御言葉を思い浮かべました。

サタンが人間を堕落させるとき、あるいは留まることを知らない危害を加えるとき、神は何もせず傍観することも、神の選民を無視したり、見て見ぬふりをしたりすることもありません。サタンが行うことは、神にとって全て明瞭であり、神はその全てを理解しています。サタンが何をしても、サタンがどのような動向を引き起こしたとしても、神はサタンが何をしようとしているかを知っており、神はその選民を見捨てることは無いのです。神は、その代わりに、誰の気を引くこともなく、秘密裏に、静かに、必要なことすべてを行います(『神を知ることについて』「唯一無二の神自身 I.」〔『言葉』第2巻〕)

私はこの御言葉をじっくり考えるうちに心から感動し、当時の経験を振り返りました。私が集会に行くのを防ぐべく、サタンが夫を使って私を妨げ圧迫したとき、神は御言葉に関する兄弟姉妹の交わりを通じ、私がサタンの計略を見抜き、否定的な状態から抜け出せるようにしてくださいました。夫が神の御言葉の本を隠して私が神を信じるのをやめさせようとしたときも、心から神にすがって神を仰いだところ、神の不思議な御業を目の当たりにしました。神とともに立ち、喜んですべてをなげうって神に従うことを決意すると、サタンは屈辱にまみれて退きました。私は自分の経験を通じて、神が本当に私のそばにいらっしゃることと、私の霊的背丈に合わせて物事を用意してくださることを知りました。神が私に背負えない重荷をお与えになることはありません。過去、心を真に神に捧げる前は、自分がいつも肉への愛着にとらわれ、人間の手段に頼って問題に対処し、あえてサタンを捨てようとしなかったことを思い出しました。結果として、サタンは私の一番の弱点に乗じ、私を何度も利用し攻撃して、果てしない責め苦を与えたのです。しかし、私が心から神にすがり、進んですべてをなげうとうとしたとき、神は私のために道を開いてくださり、サタンは屈辱にまみれて敗れ、頼る術もなく逃げ去りました。そのすべてを経験したあと、私は神の全能と支配だけでなく、自分自身の反抗的な性質についても真に認識しました。神に対する私の信仰と服従はさらに強まり、サタンの計略に対する識別力を得て、サタンの邪悪で卑劣な本性を見抜きました。サタンに対する真の憎しみが自分の中に生じたのです。私がそのすべてを理解できるようになったのは、ひとえに神のお導きと啓きのおかげでした。神に心から感謝いたします。

自分がその間に経験したことから、私は大きな収穫を得ました。その過程で弱さと否定的な気持ちを経験しましたが、神の御言葉の導きと、姉妹たちによる支えと助けから、サタンの誘惑と攻撃に打ち勝ち、今日まで歩み続ける信仰を与えられました。私は自分の実際の経験を通じて神の愛を目の当たりにするとともに、神が私を導いてくださり、何があっても私のそばから一度もお離れにならなかったことを知ったのです。心を真に神に捧げ、神を仰ぎ、神にすがるとき、私たちは神の不思議な御業を目の当たりにして、自身の苦境から脱することができます。今日からは神の働きをさらに経験し、神に関する真の認識を求めることだけを望みます。

カナダ 静念(チンニェン)

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