アダムへの神の命令

2018年2月16日

創世記2:15-17 ヤーウェ神は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせられた。ヤーウェ神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。

この節からどんなことがわかるでしょうか。この箇所を読んでどのように感じますか? なぜわたしが「アダムへの神の命令」を取り上げたのだと思いますか? 皆さん一人一人が、神とアダムの姿を心に描けたでしょうか。想像してみてください……もし自分がこのシーンの中にいるとしたら、内心、神はどんなふうだと思いますか? それを考えてみると、どんな気持ちになりますか? これは感動的な、心温まるシーンです。そこには神と人間しかいませんが、その関係の親密さを見ると、感嘆の念に満たされます。神のあふれんばかりの愛は惜しみなく人間に注がれ、人間を包み込んでいます。人間は無邪気で純粋で、重荷もなく気ままに、神に見守られながら幸せに暮らしています。神は人間を気遣い、人間は神の保護と祝福の中で生きています。人間の行動と言動は一つひとつすべてが神と密接につながっており、神と切り離すことはできませんでした。

この命令は神が人間を創造した後、最初に与えた命令だったといえます。この命令は何を表しているのでしょうか。それは神の旨ですが、同時に神の人類に対する懸念も表しています。これは神の最初の命令であり、そしてこのとき初めて神は、人間に対する懸念を表しました。すなわち、神は人間を創った瞬間から、人間に対して責任を感じていたということです。神の責任とは何でしょうか。それは人間を守り、世話をするという責任です。神は人間が神の言葉を信頼し、従うことを望みました。それは神が人間に抱いた最初の期待でもあります。神はこの期待をもって、次のように言いました。「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。この単純な言葉には神の旨が表されています。そしてまた、神が心の中で人間に対する懸念を抱き初めていたことも示されています。万物のうちで、アダムだけが神の姿に似せて造られ、アダムだけが神の息を吹き込まれた生き物であり、神とともに歩み、神と対話できる存在でした。そのため神はこの命令を人間に与えたのです。神はこの命令の中で、人間が何をしてよいか、そして何をしてはいけないのかを、非常にわかりやすく伝えました。

この単純な言葉から、神の心をうかがい知ることができます。それはどのような心でしょうか。神の心に愛はあるでしょうか。また、懸念はあるでしょうか。これらの節では神の愛と懸念とが認められるだけでなく、それらを強く感じ取ることができます。そう思いませんか? わたしがこう言っても、まだこれらを単なる言葉だと思うでしょうか。結局のところ、この言葉はそれほど単純ではないのではないでしょうか。これまでそのことに気づいていましたか? もし神があなたに直接これらのことを語ったとしたら、どう感じるでしょうか。もしあなたが人間味のない人で、心が冷え切っているなら、何も感じないでしょうし、神の愛も理解できず、神の心を理解しようともしないでしょう。しかし良心と人間味のある人なら、見方は違ったものになります。温かみを感じ、愛され守られていると感じ、また幸せを感じるでしょう。そうではありませんか。そうしたことを感じたら、神に対してどのように行動するでしょうか。神とのつながりを感じるでしょうか。心の底から神を愛し、敬うでしょうか。心は神に近づくでしょうか。このことから、神の愛が人間にとってどれだけ重要かが見て取れるでしょう。しかしさらに重要なのは、人間が神の愛を認識し、それを理解することです。実際、神は働きのこの段階において、似たようなことを多く語ってはいないでしょうか。今日、神の心を理解している人々はいるでしょうか。皆さんは、今わたしが述べた神の旨を理解できたでしょうか。これほど具体的で明らかに現実に示されている神の心さえ、皆さんははっきりと認識できずにいます。だからわたしは、皆さんが神についての本当の認識と理解を得ていないと言うのです。そうではないでしょうか。しかし今はとりあえず、ここまでにしておきましょう。

『神を知ることについて』「神の働き、神の性質、そして神自身 I.」(『言葉』第2巻)

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