日々の神の御言葉: 神を知る | 抜粋 155

人間が知識を習得する過程において、サタンは、それが物語の説明であったり、ただ一つの知識を与えることであったり、人間に自分の欲を満たし理想を実現させるようなことであったりと、あらゆる手段を用います。サタンがあなたを導きたい道について、正確に理解していますか。人間は知識を習得することは自然であり、何も悪いことが無いと考えています。おだやかな言い方をすれば、高尚な理想を育むことや、大志を抱くことは、向上心があると言うことであり、それは人生において正しい道のはずである。人間が自らの理想を実現したり、人生において出世できたりするとしたら、そのように生きる方が素晴らしいのではないか。そのようにして自分の祖先に栄誉をもたらすのみならず、おそらく歴史に自分の名を残すことは、良いことではないか。こうしたことは、世俗的な人々から見れば、良いことであり、適切で前向きなことです。しかし、サタンは邪悪な動機をもって、人間をそのような道へと導き、それで良しとするかというと、無論そのようなことはありません。実際には、人間の理想が如何に高尚であったとしても、また人間の願望が如何に現実的であり、適切であったとしても、人間が成し遂げたい事、求める事は、二つの言葉と不可分な関連性がある。その二つの言葉は、人間それぞれの生涯にとって極めて重要であり、サタンが人間に吹き込みたいことです。その二つの言葉とは、何でしょうか。そのひとつは「名声」で、もうひとつは「利得」。二つの言葉とは、名声と利得です。サタンは極めて温和な方法、人間の観念に極めてうまく適合する方法を用います。その方法には、全く過激さが無いのです。人間は、無意識のうちにサタンの生き方や生活の規則を受け入れるようになり、人生の目標や方向性を決定し、またそうすることにより無意識のうちに人生の理想を持つようになります。そうした人生の理想は、どれほど高尚な響きがあったとしても、名声や利得と複雑に関連している建前に過ぎません。偉人や有名人のみならず、全ての人々が人生において従う全ての事柄は、「名声」と「利得」のふたつだけに関連するものです。そうではないですか。人間は、名声と利得を手に入れれば、それを利用して高い地位や莫大な富を堪能し、人生を楽しむことができると考えます。名声と利得を手に入れれば、それを悦楽の追求と不徳な肉の快楽に利用できると考える。人間は、自分が求める名声と利得のために、無意識ではあるが率先して、自分の心身や所有する全ての物事、将来、運命をすべてサタンに引き渡します。人間はこの引き渡しにあたり、実に一瞬たりとも躊躇することが無く、それを奪回する必要性を省みることも一切ありません。このようにして人間がいったんサタンを頼りにし、サタンに忠義を尽くしたなら、人間は自分自身を支配していることができるでしょうか。無論できません。こうした人間は完全にサタンに支配されます。彼らはすっかり泥沼に沈み込んだのであり、そこから抜け出すことは一切不可能です。ひとたび名声と利得の泥沼に陥いると、人間は明るいもの、義なるもの、美しく良いものを求めなくなります。これは、人間に対する名声と利得の魅力が強すぎるため、それが人間にとって人生を通して終わり無く永遠に追求するべきものとなってしまうからです。これが真実ではないですか。「知識の習得とは読書することや知らない事を幾つか習得することで、時勢や世の中に遅れを取らないようにするためである。知識を習得するのは、ただ生活の糧を得るため、自らの将来のため、必需品のためであると言う人もいます。それでは必需品や食糧の問題を解決するためだけに、十年におよぶ辛い学習を行う人間がいるでしょうか。(いません。)そんな人は一切いません。それでは、辛い学習を長年にわたり続けるのは何故ですか。それは、名声と利得のためです。名声と利得がはるか前方に待っており人を呼んでいるため、自らの勤勉と辛苦と努力をもってその道を進むほか無く、それによって名声と利得を得られるものと信じているのです。自らの将来の道のため、将来の快楽と生活向上のために辛苦を味わう必要があるのです。そんな知識とは、いったい何なのか、わたしに教えてくれませんか。知識とは、人々が知識を習得する過程で、サタンが人々に教えた生活の規則ではないでしょうか。サタンにより人間に吹き込まれた、人生の高尚な理想ではないでしょうか。たとえば、偉人の考えや、有名人の操守さ、英雄の気概、武侠小説の侠客や剣術家の俠骨や親切心を考えてみましょう。(その通りです。)これらは世代を超えて影響を及ぼし、各世代の人々はそうした思想を受け入れて、そのために生活し、永遠にそれを求めるよう仕向けられます。これがサタンが知識を用いて人間を堕落させる方法であり、手段です。サタンが人々をこの道へと導いた後、人々が神を礼拝することはまだ出来ますか。(出来ません。)サタンにより人間に吹き込まれた知識や思想は、神を礼拝することに何か関連していますか。真理に属する何かがありますか。(ありません。)神を畏れ、悪を避けることに関する何かが含まれていますか。(含まれていません。)あなたがたの話しぶりは少し確信が無いようですが、まあいいでしょう。「名声」と「利得」がサタンが人間を邪悪な道へと誘惑するのに用いる二つの重要な語句だと理解しているかぎり、それで十分です。

 ここでもう一度簡単に確認します。サタンが人間を虜にし、支配するために使用するものは何ですか。(名声と利得です。)サタンは名声と利得を用いて人間の思想を支配し、人間が名声と利得しか考えられないようにします。人間は名声と利得のために努力し、名声と利得のために苦労し、名声と利得のために恥辱に耐え、持てる全ての物事を犠牲にし、名声と利得のためにすべての判断と決断を下します。このようにして、サタンは目に見えない足かせを人間にかけます。足かせは人間の身体に付けられ、人間はそれを外す力も勇気もありません。したがって人間は、無意識のうちに足かせをかけられた状態で極度の困難の中を歩んでゆきます。この名声と利得のために、人間は神を避け、神を裏切り、ますます邪悪になります。人間はこのようにして世代を追うごとにサタンの名声と利得により破壊されてゆきます。サタンの行動を検討すると、サタンの邪悪な動機は、極悪非道ではないでしょうか。(その通りです。)多分あなたがたはいまだに名声と利得なくして生活はあり得ないと考えているので、サタンの邪悪な動機を理解することが出来ないかも知れません。あなたがたは、人間が名声と利得を捨て去ったら、将来が見えなくなり、目標を見失い、将来が暗く陰鬱になってしまうと考えています。しかしゆっくりと、名声と利得はサタンが人間を束縛するために用いる非常に重い足かせであると、やがて分かるようになるでしょう。そのことを理解する時まで、あなたはサタンの支配と、サタンがあなたを束縛するためにもたらす足かせを徹底的に反抗するでしょう。サタンがあなたに吹き込んだ物事の全てを捨て去ることを望むようになる時が来れば、きっぱりサタンと訣別し、サタンがあなたにもたらしたもの全てを心から嫌悪するようになるでしょう。この時になって初めて、あなたは神への真の愛と思慕をもつでしょう。

『神を知ることについて』「唯一無二の神自身 6」(『言葉』第2巻)より

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